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SES辞めました

私はSESで働いていたのですが、実はちょっと前に辞めました。
あまり詳細は書けないのですが何故辞めたのかを書いてみようと思います。

辞めた理由

いくつかありますが、大きな理由としてはSESという働き方が合わなかった、という点です。
基本的にSESはお客様のお仕事のお手伝いをさせて頂きます。
しかし、その契約はいつか終わりを迎えます。
せっかく覚えた仕事や、構築してきた人間も次の現場ではリセットされてしまいます。
これが私には大変きつかったです。
コミュニケーションを取るのは割と上手い方だと思うのですが、それが好きかと言われると好きではありません。
なので、また新たに人間関係を構築して...というのが大変しんどいのです。

あとは賃金が低すぎた点です。
これは会社の体質によるものだと思うので、どうにもなりません。
もちろんスキルが低いうちは仕方のない事だと思うのですが、社内にいるつよつよエンジニアの方もお金がなかったようで、いつも嘆いていました。
つまり、スキルのあるなしに関係なく、この会社で賃金アップを狙うのは無理だと判断したわけです。
昇給システムがあるという事は謡っていましたが、実際、昇給をして25万を超えたという人は私の知る限りではいませんでした。
これは噂レベルではありましたが、4年ほど勤めていた人ですら24万も貰えていないと聞いて割と絶望しました。

大きな点としては以上の2点です。

SESでの社員評価

SESで利益を上げる為には、お客様から契約をして頂く必要があります。
現場がなければ社内待機となり、言い方が悪いですが会社としてはただの負債要因でしかありません。
なので、私のいた会社では先輩エンジニアが既にいる現場にセットで入れてもらう事などをしていました(SESではよくある)。
これは会社側としても待機要員を減らせるし、多少安い金額でお客様も増員が出来、さらに新人の面倒を見る手間も減らせるメリットがあります。
このパターンに関しては自分の力というよりは、先輩エンジニアが培ってきたその現場での立ち回りの成果のお陰です。
評価されるのは先輩エンジニアであるべきでしょう。

しかし、新規の現場を開拓出来るエンジニアというのはそれだけで価値があるはずです。
前職場ではこれを全く評価して貰えなかったのが結構ショックでした。
確かにスキルだけで見られたら私はまだまだでしょう。
けど私は幸い新規開拓に成功し、一人現場になった時期がありました。
こんな私でも、"全然問題ないし、むしろいてくれないと困る"、とまで言ってくれ、長期契約の話をして頂きました。
エンジニアとしては如何なものかと思うけど、スキルよりも人間性を評価して頂けたのは私の努力あってのものです。

会社の役員にその話をし、何故自分の給料が上がらないのか聞いてみたのですが、"スキルがないから"としか言われませんでした。
それはもちろんそうです。
しかし、現場での私の立ち振る舞いを見れるわけではないし、自社の人間が評価出来るポイントはスキルではなく契約期間なはずです。
その契約期間中は会社の利益になるわけですし、契約が続くということはお客様からの一定の評価を頂いてる何よりの証拠なんです。

これがどうにも納得できませんでした。
ただ、ビジネスモデル的に仕方ない部分も理解はしています。
それはSESのタイプによるものです。

SESのタイプ

SESは未経験OKな会社と、経験者のみOKな会社があります。
この運営スタイルで同じSESでも大きな違いがあります。
今もしSESに入ろうと悩んでいる方がいましたら、参考にしてみてください。

  1. 経験者のみ採用する会社
    このタイプのSESは単価の何%バックみたいな給与体系がほとんどな気がします。
    教育コストが掛からない上に、すぐに現場が決まるエンジニアばかりなので無駄がない為このような事が可能なのでしょう。
    金銭面に不満があって辞める人は少なそうです。

  2. 未経験OKでも採用する会社
    このタイプのSESは教育コストが掛かるので給与を上げていくのが難しいようです。
    未経験の人員を獲得する事、つまりは負債要因を獲得する事になるわけです。
    先輩エンジニアの現場に行ける人数も限られていますし、ほとんどが社内待機となります。
    その新人の給与を支えているのは現場に出ている先輩エンジニアです。
    なので、現場に出ているエンジニアに還元されるべき収益は新人に回され、給料が上がっていかないのです。
    また、自分も未経験で雇われた経緯があるため、あまり強く言えない雰囲気があります。

私は2のタイプの会社に所属していました。

結果踏み台

決して踏み台にしようなんて思っていないのですが、結果的にそうなってしまう事が多い気がします。
2のタイプの会社は頑張れば頑張る程、気持ち的にキツくなっていくシステムになっています。
私は社内で一番やる気もあったし、実際に勉強してきた自負がありました。
会社に恩はありますが、いつまでそれに縛られるのか...と考え始めたらモチベーションがダダ下がりしました。
腐る前に辞めようと決心し、せっかく重宝して頂いたお客様にも無理を言って辞めました。
お客様から"うちの会社に!"と何度も誘って頂いたのですが、それこそ自社への不義理になってしまうので丁重に断りました。

問題

SESは契約周りでも色々問題を抱えている業種です。
多くは準委任契約で、月の上限、下限時間が決められています。
大体、140h~160h位だと思うのですが、現場によってはもう少し多い所もあります。

この下限時間を割ると当然会社が貰える金額が減ってしまうので、自社側からは下限を割らずに勤務調整をするようお達しがあります。
特に厳しいのが大型連休がある月や、まとまった有休を取得した際に下限を割りそうになり、結局無駄な残業が増えたりします。
有休を取得しても後で調整をしなくてはならないので、"有休とは?"となります。
これはSESの闇の一つでしょう。

また間に入っている会社が2社~3社程ある場合もあります。
入場日なんかは会社間リレーが始まるので、自社営業から上流会社の営業、さらに上流の営業...なんて感じで引き渡されて行きます。
ドナドナが頭の中でずっと流れます。

ほかにも連絡系統が面倒だったりと問題は色々あります。

あと、帰属意識を高めたいのか、月に一回に社員全員集まってBBQとかをします。
これも中々煩わしかったです。
なんかちょっと宗教っぽいというか、この文化もSES特有な気がします。

SESのメリット・デメリット

SESのメリデリを書いてみます。

◆メリット
 ・色々な現場で色々な経験が出来る
 ・人脈が広がる
 ・未経験でも入りやすい

◆デメリット
 ・契約周りが色々面倒な上に、法律的にまずい場合もあったりする
 ・有休や大型連休時のシワ寄せが大変
 ・現場が終わってしまったらまた新たに人間関係を構築していく必要がある
 ・給料が安い(2のタイプの場合)
 ・月に1回程度、自社で集まりがある(恐らく多くのSESがそう)

パっと思いつくのはこんな感じですね。
辞めた私が書いてしまうとデメリットが多くなってしまうので、メリットも人によってはもっとあるでしょう。

ちょっと話がそれたけど...

辞めた理由・原因・SESについて掘ってみました。
もう少し色々書きたい所ですが、あまり詳しくは書けないのでこんな感じになります。

どんな業種も良いところと悪いところがあるものです。
それを理解した上で飛び込んでいきましょう。

余談ではありますが、私はPGを続けております。
自社システムの開発、運用、保守を行っています。
最近は運用チームと開発チームの間に立って折衝をする事が多くなってきたので、PGというよりはSE寄りになりますね。

何か参考になったら幸いです。